2016年08月26日

忘れられない旅

8月13日から15日にかけて、
せつさんと2泊3日の小さな旅に出ました。

その詳細はせつさんの8月18日のブログに詳しく書かれていますので、
まだお読みになっていない人はぜひ読んでみてください。

6月28日にせつさんのお母さんが亡くなりました。
入院してからあっという間の出来事で、
いまでもなんだか現実ではないような不思議な感覚なのです。

お義母さんの遺言でもあった、
生まれ故郷の宮城県の鮎川の海に散骨してほしいとの願いを叶える旅でもありました。

せつさんが生まれて3歳まで育った女川町、
お義母さんの生まれ故郷の鮎川浜
そして、幼い頃のせつさん家族が訪れた鳴子温泉。

この3つの土地をまわることがお義母さんの供養にもなると思ったのです。

だけど、僕にとっては想像していたよりも衝撃的な旅になりました。
女川も、鮎川も、3.11の傷跡がいまだに深く刻み込まれていました。

お義母さんがことあるごとに
「みんな流されちゃったんだよ。みんな死んじゃったんだよ。」と
苦しそうに何度も何度も話すのを聞きました。

あのとき、もっとちゃんと聞いてあげればよかったのに、と今更ながら後悔しています。

それでも、せつさんの本家の人たちは皆さん明るくて、
笑い声が絶えないのです。

家や親戚やたくさんの大切なものを失って、
それでも、その生きる力、たくましさに圧倒されました。

せつさんの、ひたすら前向きに明るく生きるという、ルーツを見た気がしました。

鳴子温泉は、昭和の香りが漂う、温泉街でした。
その昔、せつさん家族が幸せな時間を過ごした場所だと思うと、
お土産屋さんが立ち並ぶ通りに、若かりしお母さんとお父さんに手を引かれて
下駄の音を響かせながら楽しそうに歩くせつさん家族の姿が浮かんでくるようでした。

たった3日間の旅でしたが、これほど濃い時間はありませんでした。

人はいつか死ぬ。そのことをわかっていながら、生きている時になんにもしてあげられない。
そんな自分に腹立たしさを感じながら、東北をあとにしました。

お義母さんは、この大きな樹の下の白い椅子に腰をかけて、
よくガーデンをながめていました。

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お義母さん、せつさんを産んでくれて本当にありがとうございました。

合掌

せつさんの夫より


posted by 夫 at 14:30| 千葉 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする