2017年06月08日

好きなバラは何ですか?

よく聞かれる質問ですが、
少し前まではイングリッシュローズの
アンブリッジローズがいいなあと思っていました。

せつさんは、香りが抜群にいい「ラジオタイムス」だそうです。

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ところが、最近、世界中から尊敬を集めるミスターローズ鈴木省三先生の本を読んで、
「野バラ」がいちばん好きなバラということを知ってから、
僕も野バラに注目するようになりました。

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ドリプレ・ローズガーデンには、開墾する前からこの山に住んでいた
野バラがたくさんいたのです。

その野バラたちがガーデンのあちこちで、勝手に大きくなって、
薔薇の季節になると真っ白な花といい香りを運んでくれるのです。

ドリプレ・ローズガーデンは、当初、イングリッシュローズと
オールド・ローズだけ、2000本を植栽しました。

その中に混じって、勝手に大きくなった野バラですが、
当初は、なんとなく邪魔だなあくらいにしか思っていなかったのですが、
この頃は、見る目が変わってきて、あの白い小さな花がとてもきれいに見えるのです。
イングリッシュローズともすっかりなじんでいます。

DSCN4259.JPG

右がイングリッシュローズのティージングジョージアで
左の白い薔薇が野バラです。

それで、なんとなく、ハイブリットティーだけが違う、とずーっと思っていて、
ガーデンにも植栽することを避けてきました。

なにか、人工的な感じというか、整形美人のようなイメージが勝手に僕の中にあって、
無農薬バラ園「自然と共生するガーデン」という考えとは
相容れないのかなあと、思っていたのでした。

それでも、2年前、試しに植栽してみようということになって、
せつさんが選んだ、この品種は良さそうというハイブリッド・ティーを
100本ほど植えてみました。

DSCN4268.JPG

そうなんです。僕は勉強不足でした。
いろいろと、話しを聞いてみたり、調べたりすると、
フランスや特にドイツは環境先進国でもあるので、
10年以上前から無農薬でもしっかり育つバラの育種に取り組んでいて、
そういった品種がかなりあったのです。

DSCN4269.JPG

↑こちらは、ドイツの薔薇、「ハイディクルムローズ」です。

しかも、花姿も、いわゆる昔の「高芯剣弁咲き」といった、
いかにもこれが薔薇です!といったものではなく、
限りなくオールド・ローズやイングリッシュローズに近い
花びらの数が多い優しくておだやかな薔薇もたくさんありました。

ハイブリットティはイングリッシュローズやオールド・ローズ、
ドリプレのたくさんの宿根草たちとはあわないんじゃないかと思っていたのですが、

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手前にハイブリットティとレースフラワー、真ん中と左右に原種のオールド・ローズ、
奥にイングリッシュローズと、なんだか違和感がありませんね。

つるバラの最近の品種は特に素晴らしく、
オールド・ローズの花姿の美しさと香り、
現代バラの花つきの良さを合わせ持った薔薇があります。

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手前がフランボワーズバニーユ、奥がフロレンティーナ。
まだ2年目なので、1m50cmくらいですが、
来年にはパーゴラのてっぺんまで届いてくれそうです。

みんな、無農薬で育てていますが、問題ないどころか、
しっかりと花も咲いて、株も充実しつつあります。

どんな人種にも素晴らしい人がいるのと同じで、
どんな品種にも素晴らしい薔薇があるものですね♪

つづく
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2017年03月03日

どうする、オーガニック

なんとも久しぶりのブログになってしまいました。

さすがに5ヶ月も更新していないなんて、
いったい何があったのですか、と言われても仕方ありませんね。

何かあったわけでもないですが、
どうも昨年はいろんなことがありすぎて、
ブログにするテーマがふらふらと揺れていました。

今日は久しぶりにガーデンの写真を撮りに行ったら、
クリスマスローズがけっこうきれいに咲いていました。

DSCN3901.JPG

昨年、NHK趣味の園芸主催の忘年会に出席しまして、
たくさんの有名なバラの先生方とお話をする機会がありました。

やはりというか、無農薬でバラを育てるというのは
日本の園芸界においては、まだまだ異端の域をでないのかと思いました。

この頃、無農薬という言葉がちょっと窮屈に感じています。

納豆菌主体の微生物資材も、
食品添加剤に使われる合成材をつかった資材も、
どうやら農薬になってしまうようですね。

ドリプレでは、基本が自分でつくった微生物資材を使っているので、
もちろん無農薬には間違いないのですが・・・
うっかり使ってしまった展着剤が農薬登録されていたりとか。
(ということで、この頃は展着剤も使っていません)

でもね、僕が思うに2000本のバラに本格的に農薬を使うとなると
1回に最低でも400リットルは散布しなければいけません。
1株あたり200ccでもこれだけの量がいるわけです。
1周間に1度、1ヶ月で1.6トンの農薬を散布することになります。
それをやめたわけです。もう5年近く前になります。

これが、2000本、3000坪のガーデンでも
農薬の散布量が5リットルくらいで済むならぜんぜん問題ないと思います。
むしろ、そんな素晴らしいものがあるのなら使いたいくらいです。

でもそういうわけにはいかないから
なんとか農薬に頼らないバラ栽培ができないかと日々あれこれ考えているのです。

残留性のない微生物資材や食品添加剤主体の農薬なら
べつに使ったっていいじゃないですか、とも思います。
(実際には使っていませんが)

だから、無農薬バラ栽培という言葉より、
オーガニックバラ栽培の方がいいのかなあと、この頃、思っています。

せつさんに言わせると、[そんなことどっちだっていいでしょ!まったく」
ということになりそうですが(T-T)

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クリスマスローズ園の中で、猫たちが遊んでいました。
もちろん農薬はいっさい散布していないので、
こういう風景も安心して見ていられます♪

つづく
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2016年09月30日

夕焼け♪

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ほんとうならね、こんな夕焼けになるはずだったのに。
この夕焼けは翌日のものですね。

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それでも、雨がふらなかっただけでもよかったです♪

今年の夕焼けコンサートは、
越智恵美さんと黒津龍大さんの、クラシックギターのデュオでした。

とってもよかったです。
お客様も大満足。
僕も思わず、ギターをまた始めようかと思ってしまいました♪

ギターの音色がよかったのか、
今年のバラたちは雨続きで日照不足にもかかわらず、
ぽつぽつと咲いてきました♪

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ジュビリーセレブレーション

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ピルグリム

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モリニュー

この調子で、10月になったら、もっと咲いてくれればいいけど。

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黄色い、リコリスや

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シュウメイギクや

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コスモスに、

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池ではホテイアオイやスイレンも

なんだか、みんながんばっているよね。

がんばっているといえば、この人。

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去年、手術した足の付根がまた悪化して、
またまた手術して、やっと退院して、
外に放したとたん、
お嬢様姉妹が待つ、ご近所さんへまっしぐら。

猫、まっしぐら(T-T)

もう一週間、帰ってきません(T-T)


つづく
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2016年09月09日

猫に助けられている

この数ヶ月はほんとうにいろんなことがありました。

心が折れることも多かったのですが、
そんなとき、助けられたのが、ドリプレ・ローズガーデンの猫たち。

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ドリプレの猫たちは本当にみんな仲が良くて
いつでも誰かといっしょ、なのです。

PHOTO_20160905_172836.jpg

一匹一匹の猫たちは、山の中を何ヶ月もさまよって、
やっとの思いでここにたどり着いたり、
誰かにガーデンに置いていかれてしまったり、
母親猫とはぐれてしまったり・・・
それぞれにせつない物語を抱えています。

そんな猫たちがこうやって

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幸せそうに仲良くしているのを見ていると、
なんだか心があたたかくなるのです。

そういえば、ドリプレCAFEのスタッフは全員、
朝、出勤してきて猫たちに出会うと、必ず名前を読んであげて
大きな声で「おはよー!」と挨拶してくれます。

きっと、猫たちもとってもうれしいと思います。
ここに来るまで、誰からも声をかけられず、
恐怖に打ち震えながら、お腹をすかせて山の中をさまよっていたのですから。

PHOTO_20160602_180734.jpg

いまでも心を開いてくれない猫たちもいるけれど、
それはそれで、人とは一線をおきながらも幸せそうに見えます。

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心配してくれる誰かがそばにいてくれる。

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気遣ってくれる誰かがそばにいてくれる。

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いっしょに同じものを見ることで、心がひとつになっていく。

猫たちから教えられることは多いです。

つづく
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2016年08月26日

忘れられない旅

8月13日から15日にかけて、
せつさんと2泊3日の小さな旅に出ました。

その詳細はせつさんの8月18日のブログに詳しく書かれていますので、
まだお読みになっていない人はぜひ読んでみてください。

6月28日にせつさんのお母さんが亡くなりました。
入院してからあっという間の出来事で、
いまでもなんだか現実ではないような不思議な感覚なのです。

お義母さんの遺言でもあった、
生まれ故郷の宮城県の鮎川の海に散骨してほしいとの願いを叶える旅でもありました。

せつさんが生まれて3歳まで育った女川町、
お義母さんの生まれ故郷の鮎川浜
そして、幼い頃のせつさん家族が訪れた鳴子温泉。

この3つの土地をまわることがお義母さんの供養にもなると思ったのです。

だけど、僕にとっては想像していたよりも衝撃的な旅になりました。
女川も、鮎川も、3.11の傷跡がいまだに深く刻み込まれていました。

お義母さんがことあるごとに
「みんな流されちゃったんだよ。みんな死んじゃったんだよ。」と
苦しそうに何度も何度も話すのを聞きました。

あのとき、もっとちゃんと聞いてあげればよかったのに、と今更ながら後悔しています。

それでも、せつさんの本家の人たちは皆さん明るくて、
笑い声が絶えないのです。

家や親戚やたくさんの大切なものを失って、
それでも、その生きる力、たくましさに圧倒されました。

せつさんの、ひたすら前向きに明るく生きるという、ルーツを見た気がしました。

鳴子温泉は、昭和の香りが漂う、温泉街でした。
その昔、せつさん家族が幸せな時間を過ごした場所だと思うと、
お土産屋さんが立ち並ぶ通りに、若かりしお母さんとお父さんに手を引かれて
下駄の音を響かせながら楽しそうに歩くせつさん家族の姿が浮かんでくるようでした。

たった3日間の旅でしたが、これほど濃い時間はありませんでした。

人はいつか死ぬ。そのことをわかっていながら、生きている時になんにもしてあげられない。
そんな自分に腹立たしさを感じながら、東北をあとにしました。

お義母さんは、この大きな樹の下の白い椅子に腰をかけて、
よくガーデンをながめていました。

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お義母さん、せつさんを産んでくれて本当にありがとうございました。

合掌

せつさんの夫より


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